唐揚げ・とんかつ・エビフライ・・・
揚げ物って無性に食べたくなる時ありますよね。
家で揚げるのが面倒でも、今はお店で簡単に、しかも割とリーズナブルに食べられてしまいます。
しかし、旧来よりダイエットにおいてはスイーツなどと並び、明らかにダイエット向きではない物の代表格とされてきました。
今回は揚げ物を栄養成分的な面から、本当にダイエットに不向きかどうかと、揚げ物の中でもよりダイエットに適したものは何か、を紹介していきたいと思います。
揚げ物はダイエットに本当に不向きなのか?
揚げ物の種類
揚げ物、と一口に言っても、数種類の調理法があります。
代表的なものは、素揚げ、唐揚げ、天ぷら、フライ、の4つです。
それぞれの定義及び特徴は、以下の表のとおりです。
素揚げ | 食材に何にもつけずにただ油に通したもの。
中華料理の調理過程でよく使われる技法であるが、なすの揚げ浸しなど、和食でも使われる。 |
唐揚げ | 本来は素揚げと同じく何もつけないで揚げたものという意味であったが、現在は下味をつけた物に片栗粉または小麦粉をつけて揚げたもの、という意味合いで使われることが多い。最近ではから揚げを作るための「から揚げ粉」も売っている。 |
天ぷら | 小麦粉と鶏卵をつけて揚げたもの。伝統的な日本料理。 |
フライ | パン粉と鶏卵をつけて揚げたもの。肉を揚げたものは「〜カツ」、野菜や魚介類を揚げた場合には「〜フライ」と呼ばれる。
※エビカツなど、例外もあり。 |
(参考)揚げるときに使用する粉類の栄養成分
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
唐揚げ粉 | 331kcal | 69.4g | 10.2g | 1.2g |
天ぷら粉 | 351kcal | 77.1g | 8.8g | 1.3g |
パン粉 | 373kcal | 68.6g | 14.6g | 6.8g |
小麦粉(薄力粉) | 367kcal | 80.3g | 8.3g | 1.5g |
片栗粉(じゃがいもでん粉) | 330kcal | 89.8g | 0.1g | 0.1g |
種類別の栄養成分
※以下の栄養成分については、揚げる油の種類等によっても変わります。
あくまで平均的なもの、としてご覧ください。
素揚げ
素揚げの代表的な料理は、フライドポテトですね。
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
じゃがいも(生) | 70kcal | 15.5g | 1.8g | 0.1g |
フライドポテト(自作) | 163kcal | 23.6g | 2.7g | 5.6g |
フライドポテト(冷凍食品) | 237kcal | 27.5g | 2.9g | 10.6g |
なんと!
ただ油に通しただけなのに、カロリーが約90kcal、糖質が8.1g、脂質が5.5gも増えてしまっています。
市販されている冷凍食品に至っては、さらに全ての要素が増えてしまっています。
また、中華料理の料理の過程で行う素揚げについても、ここではにんじんを一例として比較します。
(にんじんの場合)
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
にんじん(生) | 36kcal | 5.8g | 0.8g | 0.1g |
にんじん(素揚げ) | 89kcal | 8.2g | 1.0g | 3.5g |
こちらもただ油に通しただけなのに、カロリーが約50kcal、糖質が2.4g、脂質が3.4gも増えてしまっています。
衣が付いているわけではないので、そこまで増えないかと思っていたのですが、これは意外でした・・・
唐揚げ
唐揚げといえば、鶏もも肉!(と100人いれば99人はそう答える←)と思いますので、鶏もも肉で比較します。
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
鶏もも肉(生) | 204kcal | 0g | 16.6g | 14.2g |
鶏もも肉(唐揚げ) | 313kcal | 14.3g | 24.2g | 18.1g |
唐揚げにすることで、カロリーが約100kcal、糖質が14.3g、脂質が3.9g増えています。
天ぷら
天ぷらは代表的なものを羅列してみます。
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
ささみ天ぷら | 195kcal | 7.1g | 25.7g | 7.4g |
なすの天ぷら | 180kcal | 10.4g | 1.6g | 14.0g |
いかの天ぷら | 189kcal | 9.0g | 16.7g | 10.8g |
きすの天ぷら | 241kcal | 8.4g | 18.4g | 15.2g |
えびの天ぷら | 199kcal | 7.1g | 20.0g | 10.3g |
さつまいもの天ぷら | 221kcal | 36.3g | 1.4g | 6.8g |
(え?ささみは代表的じゃないって?まあまあ←)
この内、なすといかについて、生と比較してみます。
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
なす(生) | 22kcal | 2.6g | 1.1g | 0.1g |
なすの天ぷら | 180kcal | 10.4g | 1.6g | 14.0g |
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
いか(生) | 85kcal | 0g | 18.6g | 0.6g |
いかの天ぷら | 189kcal | 9.0g | 16.7g | 10.8g |
天ぷらにすることで、
なすは、カロリーが約160kcal、糖質が7.8g、脂質が13.9g増えています。
いかは、カロリーが約100kcal、糖質が9.0g、脂質が10.2g増えています。
なすのカロリーと脂質の増え方がなかなかにえげつないですね・・・
なすは油を吸いやすい、とはよく聞きますが、ここまでの吸収率だとは・・・
フライ
最後にフライです。これも代表的なものを羅列してみます。
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
ささみフライ | 249kcal | 7.5g | 26.8g | 12.8g |
チキンナゲット | 245kcal | 13.9g | 15.5g | 13.7g |
とんかつ(ロース) | 450kcal | 9.6g | 35.9g | 22.0g |
とんかつ(ヒレ) | 388kcal | 15.6g | 25.1g | 25.3g |
コロッケ(ポテト) | 236kcal | 23.4g | 5.2g | 12.6g |
コロッケ(カニクリーム) | 263kcal | 20.9g | 5.1g | 17.2g |
メンチカツ | 286kcal | 17.0g | 10.7g | 18.7g |
アジフライ | 276kcal | 8.5g | 20.1g | 18.2g |
カキフライ | 262kcal | 15.6g | 7.6g | 11.1g |
えびフライ | 249kcal | 19.5g | 15.9g | 11.5g |
(え?ささみは(ry
ここではお子さんも大好きなえびフライで比較してみます
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
えび(生) | 91kcal | 0g | 19.6g | 0.6g |
えびフライ | 249kcal | 19.5g | 15.9g | 11.5g |
えびはフライにすると、カロリーが約160kcal、糖質が19.5g、脂質が10.9g増えています。
カロリーと糖質の増え方がすごいですね・・・
揚げ物はやはりダイエットには不向き
ということで、やはり揚げ物はダイエットには不向きといえるでしょう。
素揚げですらいたずらにカロリー・糖質・脂質を増やしてしまい、衣をつけるタイプはさらにそれらを増やしてしまいます。
そりゃ美味しいわけですよね(汗)
ダイエット中にはできるだけ揚げ物は避けましょう。
揚げ物の中でもダイエットに適している揚げ方は?
しかし、付き合いなどでどうしても揚げ物を食べないといけない、ってときがあると思います。
どうしても食べるなら、フライよりも天ぷらや唐揚げの方が良いですね。
えびとささみで比較してみます。
(えび)
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
えび(生) | 91kcal | 0g | 19.6g | 0.6g |
えびの天ぷら | 199kcal | 7.1g | 20.0g | 10.3g |
えびフライ | 249kcal | 19.5g | 15.9g | 11.5g |
(ささみ)
(100gあたり) | カロリー | 糖質 | タンパク質 | 脂質 |
ささみ(生) | 109kcal | 0g | 23.9g | 0.8g |
ささみ天ぷら | 195kcal | 7.1g | 25.7g | 7.4g |
ささみフライ | 249kcal | 7.5g | 26.8g | 12.8g |
えびの場合は、天ぷらよりもフライの方が、カロリーが50kcal、糖質が12.4g、脂質が1.2g多いです。
ささみの場合も、天ぷらよりもフライの方が、カロリーが約50kcal、糖質が0.4g、脂質5.4g多いです。
ということで、フライよりは天ぷらの方がまだヘルシーということになります。
フライはやはりパン粉が油を多量に吸ってしまうのが、ネックとなりますね。
唐揚げについても、パン粉が油をしっかり吸ってしまうフライよりは確実にヘルシーと言えますので、フライよりは唐揚げの方がヘルシーですね。
揚げ物はダイエットに本当に不向きなのか?まとめ
今回の記事についてまとめると以下のとおりとなります。
- 揚げ物は大きく分けると素揚げ、唐揚げ、天ぷら、フライの4種類で、それぞれ揚げるときにつける粉などが異なる。
- どの揚げ方でも、生の時に比べてどうしてもカロリー・糖質・脂質が増加してしまうので、ダイエットには不向き。
- どうしても食べるときには、フライは避けて、天ぷらや唐揚げにする。
やはり揚げ物はダイエット中には避けるべき、という結論で、今回はダイエッターにとっては、悲しい記事となってしまいましたね・・・
でも揚げたての揚げ物って、死ぬほどうまいんですよね〜、我も忘れて食べちゃって、口の中を火傷するのもしばしば(笑)
普段は少しセーブして、食べると決めた日はチートデイにしていっぱい食べるなど、メリハリをつけて揚げ物と上手に付き合っていきたいですね。