こんにちは、期待値大好きっ子のかずきちです。
僕は行動を起こすときには、特段やりたいこととかでなければ、期待値を基準に考えることが多いです。
(実は)高校の数学で勉強する内容になりますが、実生活で意識している人は皆無だと思います。
今回はこの期待値的な考え方についてご紹介したいと思います。
期待値を考慮することで後悔のない選択をしよう
期待値とは


普通の生活をしていても、期待値って言葉はなかなか聞かないですよね。
期待値とは、その行動を行ったときに得られる成果の平均値のようなものだと思ってください。
期待値の求め方
ポイント
期待値=得られる成果×確率 の和
期待値は、得られる成果とその確率を考慮することで求められます。
分かりにくいと思うので、例をあげますね。
例1
ジャンケンに勝ったら1,000円もらえる、負けたら500円取られる(あいこはやり直し)
例2
サイコロを2個同時に振って、出た目を足し算した金額×100円がもらえる。ただし、ゾロ目(2つとも同じ数字)が出た場合には、4,000円取られる
このようなルールのゲームがあるとします。
これらのゲームはやった方が得になるでしょうか。
まず例1の場合、あいこがやり直しなので、勝つか負けるかの2通りしかないですよね。
つまり、勝つ確率も負ける確率も1/2になります。
期待値を求める場合、まず得られる成果と確率を掛け算します。
勝った場合 得られる成果(+1,000円)×勝つ確率(1/2)=+500円
負ける場合 得られる成果(-500円)×負ける確率(1/2)=-250円
この掛け算の結果を足し算したものが、期待値となりますので・・・
例1における期待値は
500円+(−250円)=250円
となります。
つまり、理論上では、このゲームは1回やるごとに250円儲かるゲームだということになりますので、やった方が得ということになります。
例2は、2つのサイコロのゲームです。
サイコロの目の和×100円がもらえますが、ゾロ目の場合は-4,000円です。
さて、起こりうる事象は、6面×6面で36通りとなります。
2つのサイコロの出る目と、その際のもらえる金額は以下の表のとおりとなります。
これを確率ごとに分け、掛け算してみます。
(確率の欄は、分かりやすいように分母を36にしてあります)
これらを全て足し算すると、-84円になりますので、理論上ではこのゲームは1回やるごとに84円損するゲームだということになります。
これが期待値の求め方、そして期待値という考え方です。
あくまで、理論上!
ここで注意していただきたいのは、期待値はあくまで無限に試行を繰り返した場合に近づく理論上の数字である、ということです。
なので、必ずしもその結果になるとは限りません。
先ほどの例から考えてみても、例えば例1なんかは、1,000円もらえるか500円失うかしかないのに、250円儲かるってどういうこと??ってなりますよね。
ただし、10回、100回、1000回・・・と試行回数が増えれば、必ず1回あたり250円儲かる、という結果に近づいていきます。必ず、です。
逆に例2のようなゲームを繰り返せば、最初は勝てていたとしても、やればやるほど損をする可能性が高くなっていきます。そしていつかは必ず負けます。これも、必ず、です。
特に、例2なんかは、実は1回あたりの得をする確率は、損をする確率より高いんです。ゾロ目が出るのは36通りの内、6通りしかありませんので、負ける確率は1/6、あとの5回は得をすることができます。1回しかやらない、という条件付きなら、得をする人が大多数です。
しかし、負けた場合に損をする額が大きすぎるので、理論上は1回やるだけでも損をする、ということになります。
期待値がマイナスだからです。
とはいえ、期待値の考え方って、結構理解していただけないんですよね・・・
例2のように、5/6で勝てる、って考えるのが優先になってしまい、ついやってしまうんですよね。
ただ、失うものがもっと大きければ理解してもらえやすいかもしれません。
例えば、同じように5/6を出せば、1,000万円もらえるけれど、1/6を出したら殺される、って言われたら、やります??普通やらないですよね。
殺される、というのは数値化できないので正確に期待値は出せませんが、期待値どマイナスだって、なんとなく分かりますよね。
こうやって失うものが大きすぎるときは無意識に期待値的な考え方をしていることがあります。
「ギャンブル」が存在できる理由は・・・
突然ですが、みなさん、パチンコや競馬などはやりますでしょうか?
実は、これらのギャンブル、と呼ばれるものも、期待値的な考え方をしているからこそ成り立ちます。
ギャンブルが成り立つ理由は、遊ぶ人がいるのはもちろんですが、それ以上に運営側が儲かるからこそ行われます。
1日単位で見れば、運営側が損をすることも十分考えられます。
(例えば競馬で3億円当たった人がいた場合など)
しかし、長期的な目で見れば、必ず運営側が勝つようにできています。
というか、そうなるように、期待値を設定しているのです。
個人の試行と違い、何百人何千人という人が行うことなので、すぐに期待値付近まで収束します。
お客さんが〜人くらい来る見込みなので、1日100万円の利益を出すにはこれぐらいの設定にしておけばいいな(競馬であればオッズですね)、という風に運営をしているのです。
逆に言えば、お客側は総体的には100%負けるようになっています。
じゃないと、お店は成り立ちませんからね。
このように、期待値は特にギャンブルなどでは現実的に使用されている考え方となります。
期待値的な考え方を一つの行動の指針にしよう
前置きが大分長くなりましたが、この期待値的な考え方を、一般の生活にも取り入れよう、というのが今回のテーマです。
人間、誰しもが迷ったり、悩んだり、という場面に直面します。
もちろん、損得だけで選べる場面ばかりではないと思いますが、どうしても道を選べない場合などには、期待値を思い出してください。
期待値が高い方を選んでおくことで、理論上は得をするのと同時に、後から後悔しづらくなります。
「私は、あのときAの道を選んで失敗してしまったけれど、Aの方がBよりも期待値が高かったから仕方ないんだ」などと、納得して前に進むことができると思います。
適当になんとなく選んだ時の方が、後悔は大きいです。
どうしてもっと考えなかったんだ・・・と、自分を責めることで、より苦しくなってしまいます。
なので、少しでもそうなるのを避けるためにも、もたれられる一つの指針として、期待値的な考え方も持っておくことをお勧めします(理論上はそっちの方が正しいのですし)。
期待値を考慮することで後悔のない選択をしよう まとめ
今回の記事についてまとめると以下のとおりとなります。
- 期待値とは、その行動を行ったときに得られる成果の平均値
- 理論上なので、少ない試行回数ではもちろんわからないが、試行を繰り返せば必ず期待値どおりの結果に近づく
- ギャンブルは運営側が意図的に期待値を決められるので、お客側は総体的には必ず負ける
- 道に迷った時に期待値を意識して選択すると、理論上得をするのと同時に、失敗した時の後悔も少なくなる
なんか理系っぽい話で、文系の皆様に読んでいただけたか不安ですが・・・(笑)
でも、人間の感情や記憶と違って、数字は嘘をつかないので、迷ったら数字にもたれるというのは、非常に効果的だと思います。
普段の生活から、少しだけ期待値を意識してみませんか?
